健診時に腫瘍マーカーを追加すべきか、悩みませんか?
腫瘍マーカー検査は、個々の状況やリスクによって異なります。
1. 腫瘍マーカーの役割とは
腫瘍マーカーは、血液中にあるがんに関連する物質を測る検査のことです。がんの早期発見や治療の効果を確認するために使われますが、全員に有効なわけではありません。
2. 健診時に腫瘍マーカーをするべき人とは
がんのリスクが高い人家族にがんの患者が多い人や、がんになったことがある人は、腫瘍マーカーが役立つ場合があります。たとえば、前立腺がんのリスクが高い中高年の男性は、PSA検査(前立腺がんマーカー)を行うことが推奨される場合があります。特定のがんのリスクがある人喫煙者や特定のがんリスクが高い場合、腫瘍マーカーを含めた検査が役立つことがあります。
3. 腫瘍マーカーの限界
腫瘍マーカーが高くても必ずがんがあるわけではない(偽陽性)。がんがあってもマーカーが上がらないことがある(偽陰性)。
腫瘍マーカーの種類ってどんなものがある?
腫瘍マーカーにはいろいろな種類があります
1. CEA(がん胎児性抗原)
関連するがん: 大腸がん、胃がん、肺がん、乳がん特徴: 消化器系のがんでよく使われるが、喫煙や炎症でも上昇することがある。
2. CA19-9
関連するがん: 膵臓がん、胆道がん特徴: 膵臓がんのマーカーとしてよく使われる。
3. PSA(前立腺特異抗原)
関連するがん: 前立腺がん特徴: 前立腺がんの早期発見や治療の効果を調べるためのマーカー。
4. CA125
関連するがん: 卵巣がん特徴: 卵巣がんの診断や治療効果のモニタリングに使われる。
5. AFP(αフェトプロテイン)
関連するがん: 肝細胞がん特徴: 肝臓がんのマーカーとして使われる。
6. hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)
関連するがん: 胞状奇胎、精巣がん、卵巣がん特徴: 妊娠ホルモンでもあるが、特定のがんで上昇。
7. SCC(扁平上皮がん関連抗原)
関連するがん: 子宮頸がん、肺がん、食道がん特徴: 扁平上皮がんのマーカーで、治療の効果を確認するのに使われる。
8. NSE(神経特異エノラーゼ)
関連するがん: 小細胞肺がん、神経芽細胞腫特徴: 小細胞肺がんのマーカーで、がんの進行度を測るのに利用。
9. HER2
関連するがん: 乳がん、胃がん特徴: 乳がんの治療方針を決める際に使われる。簡単なまとめ腫瘍マーカーは、特定のがんを発見したり、治療効果を確認するために使われるものです。
健診時に腫瘍マーカーをするべきかは、がんのリスクに応じて決めるべきです。がんの家族歴や高いリスクがある場合は、医師と相談して適切な検査を受けるのが良いですが、リスクが低い場合は、定期健診で標準的な検査を行うだけで十分なことが多いです。腫瘍マーカーは便利ですが、過信しすぎず、他の検査と組み合わせることが大切です。
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